世界観設定

世界観設定

ちょっとだけ未来。とある、大きくも小さくもない島国。

医療・工業技術が進み、街には工場が溢れかえる。
空は常に灰色の煙に包まれ、陽が差すのはかつて夏と呼ばれた期間だけ。
貧富の差は激しく、奴隷、貧民、一般層、富裕層の間ではそれぞれ生活が全く違う。
一時はほぼ撲滅された犯罪は、今や日常のものとなっていて
生きるか死ぬか、それすら日々、神のみぞ知るものとなっている。

そんな中、一部で問題視されていたのが、労働力不足。
貧富差や環境の悪化により人口の減少が止まらず、
いわゆる「下層の人間が不足している状態」が続いていた。
機械化技術が進みある程度は補えた部分もあるものの、依然深刻な人手不足に陥っている。

それらを解決すべく立ち上がったのが『プロジェクト:elektdoll』
自律性や知性を持ち、自立歩行運動が可能、仕事の内容をプログラミングすることもできる。
電気で動く人形を生み出すこの企画は、世の中に一筋の光りを灯したかに見えた。

―原因は不明。
公式の発表では、『テロリストの襲撃に遭った』とのことだが、
不明瞭な部分が多く、人形の反乱であったとも、安全管理に問題があったとも言われる。
プロジェクトのメイン施設が爆発。人形の大規模な脱出事故が起きたのだ。
国中にバラ蒔かれた人形達はそれ自体が重大な事故を引き起こす可能性があり、
また、人形を利用しての凶悪犯罪へつながりかねない…

このことに重きを置いた警察は『特別刑事部』を新設。
逃げた人形の回収、人形を利用しての悪質な犯罪への対処などを専門とする分野とした。

人形をめぐる警察と犯罪者達との戦いは
今日も続いている。

もう少し詳しく

正確な年代は指定しておりませんが、現在よりは未来の話で現在とは世情が異なります。
国境も現在のものとは変わっており、明確な国名は伏せていただいたほうがいいかと思います。
その国がまだ存在しているとは、限りませんので。

この世界・時代の医療技術

技術は進み、あらゆることが不可能でなくなりつつある。
かつては不治の病と呼ばれたものも今では少なくなり、動けなかった者も動けるように。

医療技術の進歩、そして、義肢やその他補助介助の技術も進み
金さえ積めばあらゆる治療が受けられるようになっている。

広がる格差社会

ただし、金があれば、の話である。
この国では格差の広がりが深刻であり、満足な治療が受けられないケースも多々あるようである。
奴隷層はもちろん、貧困層にもそれは顕著に表れている。

その代わりに、一般層~富裕層では健常者(準健常者)の割合が増えている。

実例

とある一般人の例
作業中、機材の倒壊により両腕を切断。切断された腕と共にすぐさま病院に運ばれた。
処置が早く、切断面が刃物によるもので損傷の度合いが低かった右腕は接合に成功。後遺症は無かった。
左手首から先は機材の下敷きになったことで損傷が酷く切断することになったものの、
義肢を購入し、使用することで日常生活には支障がなく、今も仕事を続けている。

とある富裕層の例
少年は生まれつき心臓に欠陥を抱えていたが、手術により健康な体に。
後遺症もなく、その90年の生涯に幕を閉じた。

奴隷制度の存在

正確に言うには、奴隷制度というものは存在しない。
過去の例に見る奴隷とは少々歴史が異なり、
格差社会が広がり、貧困層であった者が自らを売り物にしたことにはじまり、
それが爆発的に広まりおさまることがなかったため、国もその行為を認めざるを得なかった。
国外に逃亡する者もいないわけではなかったが、
島国で隣国への距離が遠いためかその数は奴隷より遙かに少ない。

そのため、国が定める奴隷制度や奴隷の定義は存在しないものの、
それらの存在やそれらを扱うことは公式に認められている。
奴隷商も公に存在しており、人身売買も日常的に行われているようである。

貧富差

技術の発展は大きな利益をもたらしたが、同時に貧富の差を明確にすることとなった。
富裕層・一般層・貧困層という言葉は日常的に使われ、
いつからか、自らを売り物とする奴隷層と呼ばれる者達も生まれた。
これらのくくりは国や政府から示されているものではないものの、もはや周知の事実である。

  • 富裕層
生まれながらの勝者。基本的には金に困ることはなく、教育や就職など全てがほぼ保証されていると言っていい。
  • 一般層
富裕層ほどではないものの、ごく普通に生活できるレベルの者。教育や就職も努力さえすれば問題はない。
  • 貧困層
生活に苦しみながらも必死に生きている。教育や就職は難しいものの、請け負ってくれる所もある。しかし程度は低い。
  • 奴隷層
元は生活に困った貧困層が自らを売り物にしたことにはじまる。自ら商品に成り下がった人間は奴隷と呼ばれ、当たり前に金で取引されるようになった。モノであるので、当然保証などはない。死ぬまでモノとして扱われることになる。
奴隷の間に生まれた子は例外なく奴隷となるが、生活に困った貧困層が奴隷層に下ることもある。

この貧富差により、人口は減少の一途を辿り、同時に各所での働き手の確保が難しくなってくる。
機械化技術が進み工業、商業については多少補填が進んだものの、
それらを取り締まる部署の人員不足が深刻となり、プロジェクトは起こされた。

  • 最終更新:2018-05-06 22:39:44

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